お客様からのご質問が大変多いものにお答えする、「髪のハテナ?」。
今回のテーマはこちらです。
「夏に髪はどうして痛むの?」
ちょっと(?)遅くなりましたがw
こちらを「原因」、「美容室での対策」、「ホームケアでの対策」と3回にわたってお送りします。
▼原因
まず、原因の諸説を紹介します。
▽高気温、紫外線によるダメージ
髪のダメージの外的要因が四季の中で一番高いのが夏。理由が高気温と紫外線です。
まず高気温ですが、単純です。気温が高い分、髪の水分が揮発しやすいということ。
髪の水分量が10%を切れば当然髪はもろくなり、枝毛や切れ毛、ツヤが出ないなどの症状がでます。
紫外線のダメージは、大きく分けて2つでアミノ酸の分解とメラニン色素の分解。
アミノ酸の分解は、髪の3大結合「システィン」を分解し髪がもろくなります。さらに頭皮の毛母細胞に悪影響を及ぼします。
メラニン色素の分解は、俗に言う「カラーの退色」の状態が赤茶っぽくおきます。
少量ならば殺菌作用があり体内でビタミンDをつくるうえで欠かせない紫外線も、
夏はネガティブ要素が強いので肌と同じように防ぐほうに努力をしましょう。
▽夏前からのダメージ
意外と知られていないのが、夏前にすでに夏のダメージが蓄積されることです。
高温は7月以降ですが、紫外線は5月からすでに強くなっています。
その夏前にご需要が多いのが縮毛矯正やデジタルパーマなど強めの薬液を利用した施術です。
5~6月に夏の紫外線対策をされないで毛髪に負荷をかけ、
秋まで美容室施術(回復、予防トリートメントなど)をされない方が、秋にダメージが顕著に出やすいパターンです。
ホームカラーやホームストレートパーマをされた方は、上記のパターンで2倍以上のダメージがでます。
単純に薬液が髪質にあわせてチョイス出来ないので結果強い薬液になり、髪に負荷をかけにくい施術ができないからです。
他にも冬の乾燥ダメージから髪が細くなり何もしないまま夏のダメージを受けてしまう方もいらっしゃるでしょう。
夏のヘアダメージは、夏前からの髪の状態も重要なのです。
▽夏のすごし方やホームケアのダメージ
ホームケアダメージで一番多いのは、「夏は自然乾燥。ドライヤーで髪を乾かさない」というパターンです。
簡単に言うと、常温ではキューティクルが引き締まらず、髪の中の水分は空気中にどんどん放出されていってしまいます。
ドライヤーのかけすぎも禁物ですが、熱を当てない状態で自然乾燥させることもオーバードライになるのです。
状況的には海やプール。
夏のイベントとしてかかせないですが、実は髪には最悪です。
海は塩分、プールは塩素が髪の表面のオイル分(エクステンションはコートWAX)を取り去ってしまい、
直に紫外線などの外的ダメージうけ、さらに自然乾燥。
夏のダメージ要因が集約されているといっても過言ではないでしょう。
ドライヤーで乾かすことに四季は関係ありません。
ダメージ要素の多い夏だからこそ、キチンとドライヤーで乾かしましょう。
原因は以上です。明日は「美容室での対策」をUPします。
*私の毛髪科学知識は、私が独自に20年以上に渡り勉強したもので、諸説あることをご理解ください。
(実際に毛髪にはまだ科学者でも解明できない人体の神秘的な謎が多数あります。例=髪は生きてるのか、死んでいるのか?など)