髪のハテナ?「冬に髪はどうして痛むの?」原因

お客様からのご質問が大変多いものにお答えする、「髪のハテナ?」。
今回のテーマはこちらです。

「冬に髪はどうして痛むの?」

今回はシーズンに間に合いましたw
こちらを「原因」、「美容室での対策」、「ホームケアでの対策」と3回にわたってお送りします。
では早速。


▼原因
まず、原因の諸説を紹介します。


▽トータル的に冬のダメージは「乾燥」がキーワード
髪のダメージの外的要因が四季の中で夏の次に高いのが冬。理由が空気の乾燥です。

乾燥の何がまずいかというと、あらゆる表面細胞の水分が無くなるから。
髪の水分量が10%を切れば当然髪はもろくなり、枝毛や切れ毛、ツヤが出ないなどの症状がでます。

分かりやすいのが「静電気」が出る状態。
*静電気はイオンバランスが崩れることでおきます
→髪は+イオンをおびやすく、髪が乾燥した状態から擦れるなどで増大し、+-のイオンバランスを取るために過多+イオンを放出=静電気

完全に水分&油分切れで髪をコートする守りが無い状態です。

ちなみに、
静電気は起きにくいですが、頭皮や表皮も全く同じ状況です。
寒さで収斂している&乾燥の状態で休止期に近づき、次の毛髪が生えにくく現存のものも抜けやすい状態になります。
そして夏と違い、日が当たる所以外は大丈夫な紫外線とは違い、乾燥は全ての場所に影響します。


▽外的要因と夏からの累積ダメージ
前項でお話しした乾燥を増長させる外的要因のお話です。

「外気、エアコン」

外気は寒いのに?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、問題は空気の湿度。
目安は湿度が40%を切ると注意が必要。

外気は、
寒いとそもそも空気中に水分が循環しにくく、さらに雪によって空気中の水分が奪われて乾燥します。
エアコンは、
単純にエアコンの熱による水分奪取と、
外気を取り込み部屋を暖かくする事で暖かくなった部屋での飽和水分量が上がり(外気と内気の水分量は変わらないままなので)乾燥します。
*降雪前→降雪後と、外気10度→内気(屋内空気)20度では湿度がほぼ半分になる。が目安

これに、
夏のケアをせずに冬に突入すると、ダメージを受けた髪が水分を保持しきれずに更に乾燥します。
*髪や皮膚の健康の定義=乾燥時の水分保持量

簡単にいうと、
水分がなければ細胞は脆くなります。
積んでいる水タンクにダメージで穴が空いていれば、いくら水分を入れようとしても貯まらない。
ということです。

あと夏でも触れましたが、美容室でのダメージ。
カット以外のメニューでは夏と同じく体感ダメージ有り、乾燥に合わせた適切なケアが必要です(次項で触れます)。


▽ホームケアでのダメージ
冬のホームケアダメージで一番多いのは、
「冬はドライヤーで半乾き、暖房部屋で自然乾燥。」というパターンです。

夏のケアでもお話ししましたが、
常温や室温ではキューティクルが引き締まらず、髪の中の水分は空気中にどんどん放出されていってしまいます。
ドライヤーのかけすぎも禁物ですが、熱を当てない状態で自然乾燥させることもオーバードライになるのです。
*キューティクルが引き締まる温度=約65度以上

冬なので乾燥を基準にお話を。
実は髪に水分を入れておかなければいけないのにドライヤーで乾燥さないといけないというジレンマを抱えているようにみえますが、
健康な髪ならば、飽和水分量11〜13%を保持したままキューティクルが締まるので問題ありません。

逆に、
不健康な髪ならば、水タンクの穴=キューティクルが剥がれている箇所他から本来内部に保持されてなければいけない水分までもが放出されてしまいオーバードライに。
これが、冬にかかわらず「ドライヤーをかけるとパサつく」原因です。
ですが、だからといってドライヤーをかけないとさらにパサつく結果になります。

これも夏でも言いましたが、ドライヤーで乾かすことに四季は関係ありません。
髪を乾燥させる事に矛盾を感じず、キチンとドライヤーで乾かしましょう。


原因は以上です。次回は「美容室での対策」をUPします。


*私の毛髪科学知識は、私が独自に20年以上に渡り勉強したもので、諸説あることをご理解ください。
(実際に毛髪にはまだ科学者でも解明できない人体の神秘的な謎が多数あります。例=髪は生きてるのか、死んでいるのか?など)